2015年8月20日から30日にかけて、フランスにある名門セイント・ト ロペス ポロクラブにおいて当財団がマハラジャ・ランジット・シン ポロカップを開催しました。この大会はマハラジャ・ランジット・シンが描いた思想を通して国際的な社会と宗教と関係なく、すべての国民の統一を掲げ、その促進を行うために行われました。
歴史
マハラジャ・ランジット・シンは非の打ちどころのない統治者で、シーク帝国の創立者です。彼は適切な教育を受けていなかったのにもかかわらず、シーク帝国を1799年から1839年までの40年もの間支配しました。彼の父親はすべての戦いで土地を拡大し続けた戦略家でした。「パンジャーブのライオン」と呼ばれたランジット・シンは平和なパンジャーブの未来を作るための戦略を立て、実現しました。
宗教にとらわれない政治
マハラジャ・ランジット・シンの政治体制は、政治に宗教は意味を持たないとして人びとの信仰に関わりませんでした。人々は平等であるべきで、彼らの行動は彼ら個人で判断されるべきだと言うものでした。マハラジャ政府の人々は国民の宗教信念や信仰に関わることなく、国家の目標に向かって忠誠を誓っていました。マハラジャの信念は完全なる非宗教的政治をすることでした。パンジャーブの国民はパンジャーブであることに誇りを思っていて、周りのすべての宗教団体よりも強くなるということに集中していました。このようなパンジャーブのナショナリズムが長年の国家統一につながりました。
マハラジャ・ランジット・シンは熱心なシーク教徒にも関わらず、政治や軍事的な事柄には決して宗教を絡めませんでした。彼は教育と芸術をすべての人に与える機会を提供するために後援していました。彼は決して一つの宗教に対してひいきをしたりはしませんでした。そのようなことができるランジット・シンだったからこそ、イギリスとアフガニスタンが占領しに攻め入った時も一つの国家として保っていられたのです。
ランジット・シンは決して国の宗教について決めなかったのです。その当時、彼の前の政権では多くの帝王が宗教を政治に持ち込んでいたのです。多様な宗教を持つ人々が同じ組織で一つのゴールに向かうということは国家の強みになりました。国家の政策と宗教は完全に分裂していたのです。
政治宗教分離論は完璧なランジット・シンの統一国家を作り上げるための唯一の手段でした。国の政治と宗教を別々にしたうえでの変化についてをシャー・モハメドがポエム”ジャン・ナマ”に書き記しています。
“ランジット・シンは祖国に心をささげた戦士のもとに生まれた。父親はカシミール、ムルタン、ペシャーワル、チャンバ、カングラとジャムを彼の前に制圧した。そしてランジット・シンはラダークと中国までテリトリーを増やした。シャー・モハメッド！50年もの間彼は満足感と繁栄とパワーと共に国を支配した！”
この非宗教的な哲学の概念は彼が死去した後も伝わっており、イスラム教、シーク教そしてヒンドゥー教がパンジャーブ王国としてイギリスと共に戦った時、ランジット・シンからの遺産はしっかりと守られていたのです。
軍事戦略の変化
マハラジャ・ランジット・シンは他国からの攻撃に対抗する度に、軍隊は新しい方法での戦術トレーニングを取り入れなくてはいけないと感じました。そして改善を図るために、大口径銃や大砲を足して、勉強のためにイギリスの歩兵部隊に彼の軍隊を送り込みました。マハラジャ軍隊の本当のターニングポイントはこの海外交流にあったのです。
1822年、マハラジャ軍隊に所属していた何人かの将軍たち、ジェーン・バプタイスト・ヴェントゥーラ、ジェーン・フランコイス・アラード、クラウド・アーガスト・コートそして、パオロ・アヴィタバイルにマハラジャは最高の信用を置き、最高の責任と報酬を与えたのです。しかしそれと同時に彼は外国出身の長官たちへの注意の目を向けることをやめず、彼らに自分を任せることはありませんでした。そうしてマハラジャの偉大なる勢力とリーダーシップを見せつけ、忠誠の心は彼が死ぬまで耐えることはなかったのです。
マハラジャ・ランジット・シンは慎み深い帝王でした。彼は一番に、シーク教の軍隊の将軍カルサのことを考えていました。そして彼の政策は一番に国民のことを一番に考えていました。彼は自分を暗殺しようとした人に対してまでも、決して暴力的な制裁は与えませんでした。何が起きても公平なジャッジをするために、熟練の裁判官に公の場で裁くことを望みました。彼は死の直前に1000ルピーを貧しい人たちに与えろと命令しました。そして1839年6月27日に永眠しました。
マハラジャ・ランジット・シン軍隊で著名な将官たち
Claude Auguste Court
フランス人の将官で主に大砲の戦術などを担当していました。その他にもヨーロッパにおける、武器などの補てんや保存の管理もしていた。彼は数学に長けていて、銃の割り当てや薬莢の生産も行い、砲術において大きく貢献したためマハラジャから評価が高かった。
Hari Singh Nalwa
ハリ・シン・ナルワはマハラジャ・ランジット・シン軍隊の司令官でした。彼はマハラジャ・ランジット・シンが14歳のころから付き人をしていました。後に彼が長官になるとシーク帝国の領域はインダス川からパキスタンとアフガニスタンの間にあるカイバル峠にまで達しました。彼は生涯を通してカシミールとハザール、ペシャーワルの市長でした。
Jean Baptiste Ventura
ジェーン・バプタイスト・ヴェントゥーラはイタリア人の将官でマハラジャ・ランジット・シンからの信用を戦で得た人物です。ノウシェラの戦いといってペシャワール市まで到達した戦いです。ヴェントゥーラは司令官として戦に参戦したのです。ファウジーイーカスという橋はシーク教の軍隊にヨーロッパスタイルの戦い方を教えるために作り上げられました。その働きを通して彼は多くの軍隊オペレーションの成功例をあげ、パンジャーブの領土も拡大していきました。そしてランジット・シンはヴェントゥーラをラホールの市長に任命しました。その後もヴェントゥーラは忠誠を誓っていましたが1843年パリでのマハラジャ・シェア・シン暗殺事件により彼はラホールから去りました。
Jean Francois Allard
ジェーン・フランコイス・アラードはフランス人の将官でマハラジャ・ランジット・シン軍隊の機甲隊を担当していました。さらに彼はランジットから竜騎兵と槍騎兵の立ち上げを任命されました。彼は成功し、ヨーロッパオフィサーのトップになりました。マハラジャが死ぬまで忠誠を誓い続けた男は、その後もペシャワールで死ぬまで帝国に忠誠を捧げました。
Mahan Singh Mirpuri
マハン・シン・ミルプリはマハラジャ・ランジット・シン軍隊の将官ハリ・シン・ナルワの次の司令官でした。彼はランジット・シンから「タイトル・オブ・ラジャ（王）」をもらっており、パシャワールとカシミールの戦いでも戦いのカギとなる働きをしました。
Paolo Avitabile
パオロ・アヴィタバイルはイタリア人の将官で、マハラジャが直接彼を砲撃・兵器庫・銃の鋳造担当に任命しました。1829年アヴィタバイルは民間のポジションに就き、その後ワズィーラバードの市長を経て、ペシャワールの市長になりました。そこでアブ・タベラ？になったのです。ヨーロピアン達はアヴィタバイルの無作法で冷酷な政策に懸念しましたが、その政策は成功し、市に平和をもたらしました。彼はマハラジャ・シェア・シンの暗殺事件のあとパンジャーブを離れネパールで1850年に死去するまで生活をしました。
Veer Singh Dhillon
ヴェール・シン・ディロンはランジット・シンの次の長官でした。彼はシーク教の軍隊の有名な投資家の家系の生まれでした。彼の軍隊が東側のパンジャーブを獲得した後、マハラジャから「タイトル・オブ・デューク（貴族）・オブ・ガーダスプール（パンジャーブにある都市の名前）」の称号を得ました。彼はとてもランジット・シンに忠実で、彼は王室の中でシニアポジションに就きました。
フランス・パンジャーブ同盟の強み
Asp-i-Lailaと通してマハラジャ・ランジット・シンは馬好きとして知られていました。彼は1834年にパシャワール遠征部隊をつくり、伝説の馬を見に行くほどでした。
このマハラジャ・ランジット・シンとフランスに関する資料はフランスの将官がフランスとパンジャーブにおける同盟を結んだときに描かれたものです。この歴史的由緒のある同盟を記念してディロンマーティ財団でじゃマハラジャ・ランジット・シン ポロカップを名門セイントロペスポロクラブで行います。
日程は2015年8月20日から30日です。
参考文献
References:
Carpenter, E. (2012). India comes to Riviera. The Riviera Times.
Jones, R.L. (2011). The Lion’s Firanghis. Book Review. History Today
Sheikh, M. (N/A). The horse that led Lahor to war.